親が亡くなったあと、残った不動産をどう分けるのか。
実際に相続が起こってみて、初めて直面する課題でもあります。
前もって知っておくことで、解決できる方法があるかもしれません。
万一のことがあったとき、ご遺族の皆さまは多くの手続きに悩まされます。
そして財産相続の場面で、問題になりやすいのが「不動産の分け方」です。
ご家族に負担をかけず、もめない相続を実現するには「親(所有者)が相続後のことを決めておく」ことが大切。
そのポイントになるのが「不動産相続の3ヶ条」です。
不動産を配偶者や兄弟姉妹の共有名義にするのは、一般的に思えますが、いざ売却や土地活用を行うときに合意がとれないなど、トラブルを招きやすい方法でもあります。
不動産相続において、路線価(土地)や固定資産税評価額(建物)といった「相続税計算上の評価額」を基準に分け方を考えるケースが多いです。
しかし不動産の時価を反映した「実勢価格」と「相続税計算上の評価額」の両方を知ることで、より最適な相続の方法を考えることができます。
※実勢価格…不動産の時価
これからは人生100年時代。そこで目をそらしてはいけないのが、認知症のリスクです。
発症すれば不動産売買や賃貸借契約が不可能なだけでなく、賃貸物件の管理も難しくなります。
もしもの場合の対応を、早めに決めておくことがリスク回避につながります。
不動産相続対策は、親(所有者)が
元気なうちにしかできないこと
のほうが多いです。
よりよい形で次に渡せるよう、
相続前に不動産の価値と課題を
知ることが重要です。
親(所有者)の意思を明確に
示しておくと、相続後、
スムーズに事が運びます。
ご自分の人生を楽しむ為に
老後のプランに沿って
不動産の活用・売却方針を
決めましょう。
ご家族や不動産の状況に応じて、
最適な相続方法は変わります。
定期的に相続予定の見直しを。
単なるモノじゃなくそれぞれの思い出がある、不動産。
今後どうしたいのか、相続が発生する前に親も子も想いをきちんと話し合っておくことで、みんなが納得できます。
決める人:親(不動産所有者)
思い立った日に始められるので、時間をかけて考えられる。
最終的に親の想いを踏まえた意思決定ができるので、もめにくい。
「実勢価格」と「相続税計算上の評価額」の両方を知って、不動産相続のプロに課題を整理してもらいましょう。
現金化するのか不動産のままなのか、誰に渡すのか。
場合によっては遺言書の作成を。
高齢者の約20%が発症する認知症。意思決定の権限を家族に分散しリスクに備えましょう。
不動産の相続評価を下げる方法や、特例を使った効果的な節税方法をじっくり検討できます。
次代にのしかかる相続税。
その資金、不動産を活用すれば遺せます。
生前に財産分与を行うと、様々な制度や特例を使えば節税対策にも。何より自分の目で、子や孫が財産を活用し喜ぶ顔が見られます。
決める人:配偶者
子(相続人全員)
各種手続きや納税の期限があり、忙しくて時間がない。
それぞれの想いが違うので、もめやすい。
何も遺言書がない場合、分けにくい資産をどのように分けるのかから相談を始めます。
亡くなってから10ヶ月以内
誰が何を受け継ぐのかを全員で決め、納税資金を用意します。
亡くなってから3ヶ月以内
事情によっては相続放棄の選択肢も。そのためには急いで資産状況を調べる必要があります。
不動産を売却する場合に適用される特例です。但し、特例適用には手順や条件があるためしっかり調べて利用したいところです。